新河岸の家
『庭の緑、陽の光を愉しむ、家族の居場所が繋がる住まい』。周囲に畑も点在する長閑な風景の住宅地にある、若いご夫婦と二人のお子様のための住まいです。
先代より受け継いだ大切な土地で、「家族がそれぞれの居場所で過ごしながら、緑や陽を愛しむ時間を共有出来るような住まいにしたい」との想いから、家に中心にダイニング「食事の時間」を据え、そこから緩やかに家族の居場所が繋がります。
広いお庭に面したダイニング前の軒下デッキもとても心地良い場所です。築山のあるお庭には四季折々の植物が植えられ、菜園やお子様の遊び場など、これからは一層豊かな表情を見せてくれそうです。
Detail
- エリア
- 埼玉県川越市
- 設計
- Kata.建築工房
- 竣工年
- 2025年
- 構造
- 木造 戸建て
- 建物概要
- 敷地面積 258.13㎡(78.08坪)
建築面積 75.94㎡(22.97坪)
建ぺい率 50%
延床面積 1階 68.93㎡(20.85)坪
2階 43.59㎡(13.19)坪
112.52㎡(34.04)坪
UA値 0.27W/㎡K
C値 0.1c㎡/㎡
耐震等級3(許容応力度計算)
床下エアコン+小屋裏エアコン
【断熱材】
基礎:立ち上がり スタイロフォーム100㎜、耐圧上 スタイロフォーム55㎜
屋根:充填断熱 グラスウール90㎜+140㎜、付加断熱 ネオマフォーム30㎜
壁:充填断熱 グラスウール105㎜、付加断熱 ネオマフォーム30㎜
床:充填断熱 グラスウール90㎜+135㎜、付加断熱 ネオマフォーム30㎜
【各部仕上げ】
屋根/ガルバリウム鋼板 縦ハゼ葺き
外壁/そとん壁
内壁/ほたて漆喰・コットンクロス
床/カバザクラ・杉フローリング
窓/YKK AP「APW330」・「APW511」
玄関ドア/ユダ木工 MIYAMA桧
造園:小林賢二アトリエ
ダイニングルーム
-
ご家族の「食事の時間」を大切に、広いダイニングを主軸としてプランニングされています。大開口の窓からは目の前のお庭を愉しむことが出来ます。ダイニングの隣には小下がりのリビングルーム、南側には広いウッドデッキへとご家族の憩いの空間が繋がります。
-
ダイニングは吹き抜けの高窓からも陽が差し込み、明るく開放的な空間です。奥のキッチンへも十分に光が届きます。フローリングにはカバザクラを使用し、穏やかな木目と明るいトーンの色味が洗練された印象を演出してくれます。
-
窓には引き込みの障子を入れており、日中に南側からの日射を調整することも出来ます。幅18㎜の組子で作られた障子は繊細で美しく、和洋折衷の様な落ち着いた雰囲気に。
リビングルーム
-
ダイニングの西側は30㎝ほど床が低くなり、小下がりのリビングルームへと続きます。板張りの天井とカーペット、造作のファブリックソファが寛ぎの空間を作り出しています。
-
造作家具は水平ラインを活かした軽やかなデザインです。お子様は本がお好きだそうで、テレビボードと一続きで本棚も設えています。窓からはモミジの木漏れ日が優しく差し込み、壁のほたて漆喰の印影も美しいです。
-
ダイニングから床と天井が下がっていることで、柔らかく仕切られ独立した空間が完成しています。ダイニングの奥にはファミリールームがあり、空間が縦へ横へと繋がっています。
-
ステップ部分の床材にはお施主様のこだわりで、伝統技術である名栗(なぐり)加工を施しています。動きのある凹凸が木材の豊かな表情を見せてくれます。
キッチン
-
システムキッチンはダイニング側にも棚のあるマルチ収納タイプを採用。ガラスの引き戸はお施主様のこだわりのデザインで建具屋さんに作っていただいたものです。
-
キッチンにも高窓を設け、自然光を取り込んだ明るい空間に。淡いグレーの面材は木材の色味とも調和しています。一角には奥様のワークスペースも設けています。
キッチン/タカラスタンダード「オフェリア」 -
1帖程の広さのパントリーは入り口アールのデザインと草木柄のアクセントクロスで華やかさをプラスしています。
2階書斎・廊下
-
二階への階段を上りきる少し手前には、ご主人様のワークスペースを設けています。
ここで過ごす時もお庭の気配を感じられるよう、机の天板が斜めにデザインされています。 -
階段からは吹き抜けを通してダイニングとリビングへ、個室に入る際にも家族の気配を感じられる場所です。高窓からは緑豊かな風景も望めます。
-
1階のダイニングから続く場所にもう一ヵ所、お子様のデスクコーナーとファミリークローゼットを兼ねたファミリースペースがあります。
-
階段下のスペースを活用して床下エアコンを設置。こちらと二階の小屋裏に設置した二台のエアコンで、夏は涼しく冬は暖かく快適に過ごせます。
主寝室・子供部屋
-
2階のお部屋のフローリングには木目が美しく、肌触りも優しい「杉」を使用しています。ウォークインクローゼットは2.7帖と収納力もたっぷりです。
-
広さ9帖の子供部屋は、将来的には間仕切りで仕切ることも可能。お子様が収納式のベッドを使用されるとのことで、天井は高くし開放感を出しています。
-
ダイニングの吹き抜けに面した窓は可愛らしい出窓風に。安全面も考慮して真ん中の桟を固定した、二段構えのガラス戸になっています。
庭園
-
このお家の大きな魅力の一つはお庭広いお庭です。造園は小林賢二アトリエが手掛けられました。エントランスからお庭へのアプローチにも様々な植物が配されています。
-
リビングとお庭を繋ぐウッドデッキの目の前には、シンボルツリーのイロハモミジも。軒の深いデッキは奥行が120㎝と、夏でも日差しを遮り涼しく快適にお庭を楽しめます。
ウッドデッキ/屋久杉 -
お子様の砂場、家庭菜園、残土で造形した築山など、魅力に溢れているお庭。今後はお施主様ご自身で芝を植えられ、お庭作りをされるそうで、四季折々に変化していくお庭が楽しみです。
水回り
-
洗面台は幅130㎝とご家族二名が並んで仕度が出来る、ゆとりのあるサイズです。
ブルーのモザイクタイルが清潔感と爽やかな印象を与えてくれます。
-
洗面室に面した洗濯スペースは約1帖。床は素足でも肌触りが優しいコルク貼りです。洗濯機の隣のスペースには将来的にサウナを設置されるご予定とのことです。
浴室/タカラスタンダード「リラクシア 1616」
トイレ/TOTO
玄関
-
玄関には土間続きでシューズインクローゼットを設けています。パントリーへもすぐにアクセス出来る様、家事導線も確保しています。
-
広さ2.7帖でハンガーパイプも設けているので、外出時のお仕度はこちらで整います。
外観
-
「そとん壁」の外壁はナチュラルな素材感が、ヒノキの玄関戸や外構のウッドパネルとの統一感を持たせてくれます。自然素材の中で植物も色鮮やかに美しく彩を添えています。
外壁/高千穂シラス そとん壁
玄関ドア/ユダ木工 MIYAMA桧
環境に対する取り組み
-
国産材利用量 22.3㎡
国産材の 炭素貯蔵量 (CO₂換算)15.3t-CO₂
※この表示は、林野庁「建築物に利用した木材の炭素貯蔵量の表示ガイドライン」(令和3年10月1日付け3林政産第85号林野庁⻑官通知)に準拠し、この建築物に利用した木材が貯蔵している炭素(CO₂換算)の量を示すものです。
木材は、森林が吸収した炭素を貯蔵しており、木材を建築物等に利用していくことは、「都市等における第2の森林づくり」としてカーボンニュートラルへの貢献が期待されています。