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シロアリ被害から家を守る!知っておきたいシロアリの怖さと対策

シロアリ被害から家を守る!知っておきたいシロアリの怖さと対策

日本の家にとって、シロアリが木を食べてしまう被害は、家の安全性を大きく損なうことにつながります。このコラムでは、よく見かけるシロアリのことや、最近被害が増えている「アメリカカンザイシロアリ」の特徴、そして、役立つ対策として注目されている「ホウ酸処理」についてお話しします。

シロアリってどんな虫?

シロアリは、主に木の材料を食べるアリに似た虫で、日本では「ヤマトシロアリ」や「イエシロアリ」がよくいます。彼らはじめじめして風通しの悪い場所が好きなので、家の床下や土台、壁の中などに巣を作るのが特徴です。

ここで知っておいていただきたいのは、シロアリの被害によって、家の“地震への強さ”が大きく下がってしまうことがあるという点です。柱や土台などの木材が中からスカスカになると、家をしっかり支える力が失われてしまい、地震のときに思っていた以上の被害が出てしまうおそれがあります。

国土交通省の調査によると、家の主要な木材の20%以上にシロアリ被害が見つかった場合、家の地震への強さは最大で50%も落ちる可能性があるとされています。これは、地震にとても強い家(耐震等級2)が、弱い家(等級1未満)になってしまうくらいの意味です。

また、シロアリの被害は外から見えにくいので、気づいた時にはすでに柱や梁、土台がひどい状態になっていることも少なくありません

困った外来種「アメリカカンザイシロアリ」とは?

「アメリカカンザイシロアリ(乾材シロアリ)」は、日本中で被害報告が増えている、外国から来たシロアリです。日本のシロアリと違って、乾いた木材にも入り込んで住みつくことができるのが特徴で、床下だけでなく、家具やドア、天井の裏など、家全体に被害が広がる可能性があります。

また、比較的少ない数でも集団を作れるので、被害がゆっくり進み、長期間続くという点も困りものです。羽アリが出ると、家の中から別の場所に移動して、そこでまた巣を作る「分巣」も起こりやすいので、どこが被害を受けているのか見つけにくいという問題もあります。

このように、アメリカカンザイシロアリの侵入は、ただの虫の被害にとどまらず、家が安全であること自体をこわしてしまう、深刻な問題なのです。

シロアリを家に寄せ付けないためのポイント

シロアリの被害を未然に防ぐためには、次の基本的な対策をしっかり行うことが大切です。

  • 床下や壁の中の風通しを良くして、湿気がたまらないようにする。
  • 壁の中で水滴がつかないような壁の構造にする。
  • 定期的に床下や家の構造部分を目で見てチェックしたり、調べてもらったりする。
  • 小さな木くず、羽アリの発生、木材が浮いている、変な音がするなど、おかしいなと思ったら注意する。
  • 被害を見つけたら、すぐに専門の業者に頼んで、シロアリを退治してもらい、家を直してもらう。

シロアリは乾燥や風通しに弱く、空気の流れがある場所では活動がしにくいことが分かっています。なので、床下に24時間換気扇を付けて空気の流れを作ることは、シロアリ対策としても有効です

「ホウ酸処理」という方法

シロアリ対策の一つに「ホウ酸処理」があります。ホウ酸(ホウ素系の化合物)は、自然の鉱物から作られたもので、シロアリや木材を腐らせるカビに対して高い効果が期待されます。

【ホウ酸処理の良いところ】

  • 木材の奥深くまで染み込むので、何度も処理しなくて良い。
  • 蒸発しないので、部屋の空気を汚さない。
  • 人や動物にとっての毒性がとても低く、環境に優しい。
  • アメリカカンザイシロアリのような乾いた木材を好むシロアリにも効果がある。

これまでの薬剤を表面に塗る方法と違って、長い間安定した効果が期待できるので、お手入れも楽になります

ただし、ホウ酸は水に溶ける性質があるので、雨漏りや結露(水滴がつくこと)で洗い流されないように、ホウ酸処理後工事中の建物は雨養生をしっかりと行う事が大切です。

安心できる家のために

シロアリ被害は、ただ木材が腐ったり古くなったりするだけでなく、家の構造の強さに深刻な影響を与えます。特にアメリカカンザイシロアリのような乾いた木材を好む外国から来たシロアリは、これまでの湿気対策だけでは防ぎきれないので、対策を見直す必要があるでしょう。

被害を未然に防ぐためには、次の点がとても大切です。

  • 正しい壁の構造設計…壁の中で結露を起こさない壁の構造が必要です。経験や勘に頼るのではなく、壁の中で結露が起きないか計算をしっかり行い、冬は湿気を防ぎ、夏は湿気を通せる壁の構造にして、結露を防ぎましょう。
  • 地震に強い家を建てても、住む人の目に見えない壁の中で結露して、家の構造体が腐ったりシロアリにやられたりしては意味がありません。また、せっかくホウ酸で処理をしても、ホウ酸は水に溶けやすいので、結露の水で流れて効果がなくなってしまいます。
  • 定期的な調査や点検
  • 環境に優しく、長く効果が続くホウ酸処理の活用
  • 法律で決められている地面から1mの範囲だけでなく、蔓延しているアメリカカンザイ白蟻対策を行う意味でも、屋根の下地材まで処理をする「全構造処理」が絶対必要です。

地震大国日本において許容応力度計算による耐震等級3を取得しても、結露を起こさない壁構造やホウ酸による全構造処理をしておかないと何の意味も有りません。快適に住める家にするためには、シロアリ対策は家はとても大切です。

真柄工務店では、お客様に安心して長く暮らしていただけるよう、家づくりの段階からシロアリ対策に真剣に取り組んでいます。

見えない部分の劣化を防ぎ、大切な住まいをシロアリの脅威から守り、新築時の耐震性能を長く保ちます。定期的な点検も含め、アフターサポートも充実しておりますので、どうぞご安心ください。